秋山規氏(昭和5年6月18日~60年3月9日)享年55歳   

 

 

 昭和47年札幌川柳社入会。本社発送副部長。運営同人。

 札幌川柳社功労賞受賞。56年中央川柳会会長。

 句集「でこぼこ」 遺句集「追憶」 

 

 

≪十七選句集≫

 でこぼこより (川柳叢書第12集・昭和50年6月発行) ・・・ 岡崎  守 選

 

   ・ゆるぎなき人生にまたはるが来る 

 

   ・幾万のみたまに粗品めく平和

 

   ・太平に馴れて平和にケチをつけ   

 

   ・一票は見事な嘘にひっかかり

 

   ・洗えない黒で佇む都市の貌  

 

   ・給料にオイデおいでをするネオン  

 

   ・出勤の朝をためらう二日酔い

 

   ・鞄ブラブラ登校の瞳が澄んでいる 

 

   ・休日の昼寝小さな幸とする   

 

   ・根性の弱さ手相の灯にすがり

 

   ・均等に流す夫婦の清い汗     

 

   ・善行の賞を謙虚な位置で受け      

 

   ・生き甲斐の先端にいる子の笑い   

 

   ・人情をうすくつめてるのし袋  

 

   ・唄ってる飲んでるそれでいて孤独 

 

   ・欲捨てた貧も気楽な日々であり   

 

   ・本当の男になれと岩の貌