2025年2月号

巻頭言

  「ファミリーのつどい」

 

     令和7年(第34回)札幌市長賞・札幌川柳社ファミリーのつどいが1月12日(日)ホテルノース

 シティにおいて開催されました。大会参加者62名、懇親会参加者50名が集い、楽しいひと時を過ご

   しました。

  第1回のファミリーのつどいは平成4年1月19日札幌市民会館で開催されています。それまで各

 句会ごとに開催されていた新春句会をまとめて開催し、懇親を深めよりつながりの強いファミリー

 となるようにと、企画されて始まりました。その時の参加は、13会111名で今日まで続けて開催

 しています。

  ファミリーの会の現状は、札幌川柳社同様会員数の減少や後継者不足という課題もあり、平成

 26年に20を超えるファミリーの会が現在では11を数えるのみになっております。

  令和6年12月26日に行われた運営委員会・各地区会長合同会議においても、会員の減少、後継

 者対策等を今後の重要課題として検討して行くことを確認いたしました。今年で満67歳を迎える

 札幌川柳社ですが、70年、80年と続けて行くためには、皆さんと知恵を出し合って問題解決に

 向けて取り組んでいきたいと思っております。ご協力お願いします。

 

    「知恵を出し明日へつなぐ五七五」 佐藤 芳行

 

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  【あかしや集】:佐藤 芳行 選

 

      節分の豆九十個どうしましょ      源津みち子 ・・・ 特選句

  鍵穴が深くて愛に届かない       福栄 知舟 ・・・ 秀 句

  カオナシがSNSへ火を放つ       宇佐美愼一      〃

    残り日の余白に夢の虹を描く      白幡 恒夫      〃

  在りし日の面影偲ぶ星月夜       中村 秀子      〃

  ペアカップ鎮座してます古戸棚     平向 玲子      〃

  節くれの十指に残る夢の数       小野寺三陽      〃

 

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  【ぽぷら集】:沼澤  閑 選

  

  目が合ってええ幸せよ蜜柑むく     西嶋りょう子・・・ 特選句

  火のような男を消したくて氷      一家  汀 ・・・ 秀 句

  時効までドロップ缶に沈み込む     飯澤 理子      〃

  煮こごりのような夫婦が鍋のなか    織田 直生      〃

  前向きの言葉を風に乗せてみる     澁谷ノリ子      〃

  落丁の命の軋む音がする        浜  正吉      〃

  二人居て孤独がじわり忍び寄る     高橋 節也      〃

 

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  【幌 都 集】:松本 淳子 選

 

  内地から来た恵方巻デカイ顔      斉藤  照 ・・・ 金鈴抄

  書架の森思わぬ光みちしるべ      本多 利雄      〃

  いつからか夫婦の会話主語がない    村山 君代      〃

  握手して手から滴る弱者の血      橋本利恵子 ・・・ 秀 句

  四人部屋しんと静まり咳一つ      山本すみれ      〃

  締まりなくあくび居眠り金バッチ    櫛引 勝嘉      〃

  ハガキからはみ出すほどの切手貼る   藤田とし子      〃