2022年7月号

 

  巻頭言 

    『幸齢者』

 

      和田秀樹著「80歳の壁」幻冬舎新書には、80歳を超えた人は高齢者でなく「幸齢者」、

    これなら敬意も表せるし、温かみもあります。運も味方です。歳を取ることへの希望も

    感じられるでしょう。この本では80歳オーバーを「幸齢者」と呼びたいと思います。と

    書かれています。

     僕はまさにこの壁を乗り越える年齢なので、この言葉に共感を覚えています。

    第一章:医者・薬・病院の壁を越えていく。第二章:老化の壁を越えていく。第三章:

    ボケ・認知症の壁を越えていく。第四章:高い壁を低くするヒント50音カルタ。エピロ

    ーグ:人生100年の壁を越えていく。となっていて、大いに考えさせられます。

     幸齢者になれば誰の体にもガンがある。認知症は必ずやってくる。病院ではなく、自

    宅やホームで「老衰」で死ぬということ。どんな医師をえらぶか。それが晩年の幸・不

    幸を左右する。長生きの薬はない。薬は不調があるときに飲む。興味あることに我慢し

    ない。お酒は飲んでもいい。でもほどほどに。

     示唆に富む事ばかりで、反省をさせられます。好きなことをする。嫌なことはしない。

    これは幸齢者の生き方の基本です。まさに納得です。

 

        「楽しんで日日を生きよう幸齢者」  岡崎  守

     

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   【あかしや集】:岡崎  守 選

 

   ・嘘っぽいニュースざぶざぶ顔洗う   折原 博美 ・・・ 特選句

   ・地球儀の破壊 戦を笑う月      小野寺三陽 ・・・ 秀 句        

   ・国連の無力を叱るわたり鳥      清水 玲子      〃

   ・まほろばとたたえる星の地獄絵図   山田幸一郎      〃

   ・空襲の映像遠い日の日本       田栗 玲子      〃

   ・キラキラを取ると素顔もコッペパン  高橋かおり      〃

   ・わたくしのベストサプリは庭仕事   源津みち子      〃

 

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   【ぽぷら集】:松本 淳子 選

 

   ・兄弟げんか四角の手真似いれてみる  遠藤 俊二 ・・・ 特選句

   ・ぶら下がる手塩のキュウリJとC   大坪 寒流 ・・・ 秀 句

   ・反抗期終わった孫がよく笑う     原田つとむ      〃

   ・もの凄く住みやすそうな墓を買う   石出 栄光      〃

   ・教えてよ君の心のパスワード     相澤 重明      〃

   ・煮て焼いて折り合いつける幸福度   羽生 良子      〃

   ・エゴサーチ背中はきれいだったはず  宇佐美愼一      〃

    

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    【 幌 都 集 】:澤野優美子 選

 

   ・躓いた石と三時のお茶をする     飯沢 理子 ・・・ 金鈴抄

   ・糸切れた映画を観よう「ヘプバーン」 桐澤都志子      〃

   ・サプリ飲み今日の海馬はいい感じ   田村のぶ江      〃

   ・濃いうすいどちらにするか迷います  西嶋りょう子     〃

   ・コロナ禍も共感疲労絶え間なく    高橋 節也      〃

   ・にちにちのカウンセリング長電話   福島あけみ ・・・ 秀 句

   ・サギ師なら懲らしめようと澄ます耳  浜田  恵      〃

   ・悲しくてやりきれないと泣いた過去  恵利 菊江      〃

   ・ひび割れの湯飲み茶碗の内緒事    佐藤 園江      〃