巻頭言
「さっぽろ市民文芸」
第1号は1984年(昭和59年)に発行されて、今年で第37号の歴史を数えます。
札幌市民芸術祭 市民文芸部会には、随筆、小説、詩、評論、短歌、俳句・川柳、児童文学、
戯曲・脚本の9つの部会があります。そして19名の委員により、大賞、奨励賞、佳作を決定
しています。
36号の川柳への応募者数は30名でしたが、37号では、川柳あきあじ吟社、北海道川柳研
究会からの応募があり41名となりました。今後も皆様のご協力をお願い致します。
川柳の人たちは、短歌、俳句、児童文学などにも応募をされて受賞しております。他の部
門への応募によって、更に文芸活動への熱意が高まり、交流が深まりますので大いに挑戦を
続けて欲しいと思っています。
年代別応募者数では、60代から80代が7割を占めていますが、10代や20代の方も少しず
つ増えております。残念ながら川柳部門への応募者は、40代からとなっています。
川柳部門へは、タイトルを付けて10句の応募ですので、是非とも来年の38号への参加をお
願いいたします。少しでも札幌市の文化の向上のためにも、尽力したいと思います。
「応募して市民文芸さかす花」 岡崎 守
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【あかしや集】:岡崎 守 選
・自分史を黒塗りにする2020 梶原 詠児 ・・・ 特選句
・サンマ焼く煙見ぬまに冬支度 後藤 信子 ・・・ 秀 句
・新米と地酒ほとけもご満悦 清水 玲子 〃
・カボチャ切るわたし丸ごと出刃にのせ 加藤 民子 〃
・ほっこりと煮えたかぼちゃに母がいる 岩間 啓子 〃
・芒にはなれぬ男の一本気 佐藤 正文 〃
・悪病をピッポパッポと探す指 小澤 絹子 〃
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【ぽぷら集】:鈴木 厚子 選
・無理はよせいずれ倒れる独楽の芯 井上 サヨ ・・・ 特選句
・あじうりの甘さを慕う過去の舌 番匠甚五郎 ・・・ 秀 句
・はふはふと饅頭食って嘘ひとつ 櫻井 裕太 〃
・苦労した人だなあたたかいおじぎ 西原 真一 〃
・好物は舌舐めずりで人を食う 小関 虎風 〃
・歌いたい笑い合いたいノーマスク 相澤 重明 〃
・海の嗚咽きこえますかとゴメがとぶ 岡崎 光子 〃
・老いという二文字はフリーズドライ 山本 貞子 〃
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【幌 都 集】:酒井 麗水 選
・ぺらぺらのカードが僕のふりをする 宇佐美愼一 ・・・ 金鈴抄
・四面楚歌秋の詩人は孤独です 高嶋 克明 〃
・ハードルを飛びこえペンで紡ぐ夢 亀貝えみ子 〃
・秋桜がショパンに合わせ風と舞う 山口 栄子 〃
・戸井か大間か息を継ぐ 息を吐く 河野 潤々 〃
・親近感縄文土偶胸の位置 出雲恵美子 ・・・ 秀 句
・脳内を好きに4B駆け回る 石出 栄光 〃
・今気づく優しさだった君の嘘 西嶋りょう子 〃